年末には1か月ほど早いが、
年越しの御伽話の定番。
『猫地蔵』
※ 本当の定番は『笠地蔵』。
それでは、どうぞ。
昔々、ある雪国にお爺さんとお婆さんが住んでいたそうじゃ。
年越しのための餅代稼ぎに、町へ笠を売りに行ったお爺さん。
でも、稼ぎは餅代には足りんかった。
失意で帰る道中、泣きっ面になんとやらで、吹雪いてきたそうじゃ。
道を急ぐと、横手に地蔵様が見える。
かわいいかわいい、猫の姿をした猫地蔵。
でも、雪が積もって寒そうだったので、
お爺さんは猫地蔵に自分の蓑を着せてやったそうな。
立ち去ろうとしたお爺さんの方を向く猫地蔵。
お爺さん 「お地蔵さんが動ぐわげはね」
お爺さんが振り向いた先には、元と同じように佇む猫地蔵。
お爺さん 「わんつかは優すい顔になったがな」
右のおみみはイカ耳のまま?
何も持たずに家へ帰ったお爺さんから
経緯を聴いたお婆さん
お婆さん 「それはよぇごどすたね」
雪の降りしきる大晦日の夜、
お爺さんお婆さんが寒い家の中で寝ていると、
何やら暖かいものが布団の中へ。
触ってみれば、もふもふ。
「にゃ~」
潜って来た猫のおかげで、
暖かく正月を迎えられましたとさ。
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